2014.05.19
モンテックスと提携 ロータリー打抜き機販売
独・KBA社と独・モンテックス印刷加工処理器会社(以下、モンテックス社)は、枚葉印刷機ベースの高性能ロータリー打ち抜き機の新規開発・製造・販売をする業務提携契約を締結した。今後、モンテックス社はKBA製菊全判枚葉印刷機「Rapida105」の技術を活かし、「DC-R105」という製品名で、シングルおよびダブルユニットのロータリー打ち抜き機を販売する。
「DC-R105」は、KBA社で枚葉印刷機用ロータリー打ち抜き機に必要なすべてのモジュール(フィーダー・インフィード・打ち抜きユニット・それに関連するドライブシステム・電気・給気装置)を組み立てて提供される。その打ち抜きユニットには、モンテックス社製の高精度磁気シリンダーが組み込まれる。輸送・設置・調整・トレーニング・アフターサービスについてはモンテックス社で対応を行う。
「DC-R105」は、用紙サイズ最小360×520ミリから最大740×1050ミリまで対応、最大処理速度は毎時1万2000枚、対応する用紙厚は0.03-0.7ミリ(設定0.0-1.2ミリ)。従来のように、中古のオフセット印刷機や凸版印刷機を改造して打ち抜き機として作り直していた場合と比べて、生産性、精度、準備時間、人間工学に基づく操作の点で優れる。すべての設定はデリバリー部のコントロールパネルから操作可能。オフセット印刷機の設置時に通常必要となる周辺機器・キャビネットは打ち抜き機では不要なので設置スペースも少なくて済む。「DC-R105」の1号機は5月下旬にKBA社ラデボイル工場でのデモンストレーションで公開を予定しており、販売開始は今秋の予定となっている。
モンテックス社のエバーハルド・フックス社長は、「今回の提携は多くの関係者に恩恵をもたらすという意味でとても意義深い。売上拡大を模索する印刷会社では、さまざまな原反やサイズへの対応、簡単操作、準備時間の極小化、ロングランもショートランもこなせる汎用性によって幅広い後加工を行えるので、高いコストパフォーマンスを提供できる。たとえば急成長中のインモールドラベルにも使えるほか、通し枚数の少ないパッケージ印刷や粘着ラベル、そのほかの特殊な原反にも応用することができる」と述べている。
一方のKBA社にとっても、さまざまなコーティング技術、コールド箔などの後加工オプションのラインナップに加え、今回の提携によって後加工オプションがさらに充実した。まずは、印刷後のオフライン機としての提供からはじめ、将来的には枚葉印刷機「Rapida」シリーズにインラインで組み込むことを視野に入れている。
(株)日本印刷新聞社掲載記事
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